「心頭滅却すれば水また冷たからずや」自然に回帰し自分を見る。これが滝行であります。
ギャラリー20余名が見守る中、白ふんどし一丁で草履を履き、塩で身を清めて「霧降りの滝」に打たれる。手を合わせ全身全霊で水を受けて、日々の愚かな人生を反省し、更に「無」の境地にならんとする。ギャラリーと写真機7台が我が滝行を祝福してくれたのである。
初体験をした私の身体はいささか興奮気味で、”清められた”というその感じは夜の床に就くまで続き、これが自然の底力かと感じ入るばかりであった。 滝の激しさがあってこそ味わえる充足感なのかもしれない。